フォーム改善についての指導者論
本日、雑誌ランナーズさんの取材を受けました。
いろいろと、私のこと、あすリードのこと、
スポーツクラブとランナーのことをお話しました。
次回号はフォーム特集があることのことで、
先般資料送ってましたが・・・
今回はランナーサイドからの切り口をメインで構成するということで、
指導者からの視点は少なく・・・
私の登場は、次月以降の更に得意な指導分野、
あの筋トレ、ロングロング!スキップ!!になりそうです(笑)
ただ、私のフォーム指導の持論を
この機会にまとめましたので公開します。
今回は指導者視点ですが、
ランナーの皆さんにとっても参考になるかと思います。
○「良いフォームの定義(持論)」とは?
1. 角がない柔らかさがある。
2. 上下動、水平動が少なく、
前方向(進行方向)に対しての動きに過度なブレーキがない
※上下動に関わる数値として「ピッチ数」は非常に重要なポイントです。
ピッチ数はマラソンペースで、少なくとも男性185以上女性190以上が必要
また走スピード(レース距離)にピッチ数の変化を
対応させることできるかもチェックポイントです。
3. 3時間~4時間持続できるフォーム
いかに上記1.2のフォームをフルのラスト近くまで持続できるか・・
ウインドスプリント(WS)では、
多くのランナーのフォームはダイナミックでしなやかです。
でもそのフォームでは長続きしません。
○フォームを良くするために行うべき「改善法」は?
※効果的である理由は?
(前項目の番号に対応しています)
1. まずランナー自身で、自分のフォームを客観視する目を磨く。
その客観視すべきポイント(部位)は指導者がグッドサンプルと比較し指摘する。
そして、鏡の前でいろいろな走動作
(その場足踏み、200のピッチで腕ふりなど)を分習法で実施し
常に力みがないかと自分の目で見てもらい、
自分の動きと意識のズレをなくしていく。
2. ピッチ数の改善など客観的な数値データを用い、
また画像でもすぐにフィードバックする、
ピッチ数の改善は特に走歴3年未満程度のランナーには効果絶大です。
その指導はトレッドミル上で行います。
メトロノームを聞かせリズムを取らせます。
また速度を意図的に変化させそのフォームの変化もチェックします。
個別の画像指導の場合はトレッドミルが屋外でのフォーム指導より効率的です。
ただしグループ指導の場合は屋外になりますが、
その時は平地でのマラソンペース以外にも
ウインドスプリント,上り下り坂も撮影して、
速度や負荷に対するよフォームの変化も見ます。
多くのランナーはフォームの理想形は理解しても、
自分は実際こうなっているということは認識していません。
まずは数値や画像で気づかせることです。
鏡や定期的な画像でのチェックを行い、
その後も常にチェック、修正加えないとフォームの改善は継続しません。
最終的には意識的な改善が、無意識のフォームになることです。
3. 体重を適正にコントロールし最大筋力及び筋持久力を強化する
体重が重い、あるいは地面反発が活かせないと
ストライドは伸びずトコトコ走りになります。
レース終盤にピッチが落ちると、接地時間が長くなり腰が落ちます。
マラソンの後半~ゴールまでのフォームは、
これら形態値と体力値の現れた結果です。
よって中長期にわたり、
これらの要素をコントロールまた強化することがフォーム改善につながります。
また柔軟性についていえば、
「動的柔軟性」の改善もフォーム改善に寄与します。
「静的柔軟性」の改善は障害予防につながります。
以上お蔵入りになる前に公開しときました~。
松井
スポンサーサイト